仰天の青年剣士

戦闘中に破壊した弦奈の家を破壊してしまった白凰は、今日も修理にいそしんでいた。
そこへある人物がやってきた「久しぶりに帰ってきたなー、みんな元気かしら?」
そう言って門をくぐってきたのは美利だった。
ん?と半壊した弦奈の家を見ると屋根の上で白凰が瓦を付け直していた。

「ふぅー、一体どんだけ壊したんだ?・・・・・僕。」と、屋根の上に上った白凰が瓦に手をついた瞬間・・・・どんがらがっしゃーん・・・「あーあ、仮止めしといたとこブチ抜きやがった・・・」上で大工が言ったのだった。

さて、ここは風乱斗の村につながる山道の一本、旅姿の若者が時折通る旅人に道を聞きながら、
山を下っていた、彼の手の地図に書かれた地名・・・それは、風乱斗の村だった・・・・

白凰は、やっと休憩時間に入り、家の前でお茶を飲んでいた、そこへ美利がやってきた。

「白ちゃん、家は直ってきてる?」「あ、みーちゃんだ・・って何で僕がやったなんてわかったの!?」「あたしはコレでも剣刃隊隊長秘書見習よ、それくらいの情報はいるわよ!!・・・・・それより、紅牙の事・・・わかった事があるんだけど。」「紅牙の!?」

美利の情報によると、この前この村を襲撃したのは、挫不都(ザフト)の国の臣(ジン)だそうである、挫不都の国とは、天宮の近くにある国である、そして、彼らのねらいは、紅牙の鉄器心得(ちなみに鉄器心得とは、人造武者、鉄器武者のぷろぐらむの事)・・・つまり、紅牙は今、挫不都の国にいるという事らしい。

「でも、それが確かって根拠は・・・・」白凰が言いかけた瞬間だった、「君が白凰か?」
後ろから、若い男性の声が聞こえた、「え・・・そうですけど・・・・」白凰は答える、背後には、旅姿の若者がいた、先程、道を聞いていた若者である。

「俺は戦狼・・・・戦狼頑駄無(センロウガンダム)だ君に伝えたい事がある、ここではまずい、
村の外の林の方へ来てくれないか?」
そういうと、戦狼は、門をくぐっていってしまった、白凰も追った。

「話って・・・・何ですか?」村の塀を越えたところの林の近くの道につくと、白凰は聞いた。
「・・・君は風突備装備を持っているな?」
「えっ・・・・どうしてそれを・・・?」

「ならば話は早い!俺は挫不都の国の武者・・・戦狼頑駄無!!・・・覚悟!!」そういったとたん戦狼は旅装束を脱ぎすて、
腰に挿した刀で白凰に襲い掛かってきた。

「はっ!王努桜輝招来!!」とっさに鎧を装着する白凰、「ふふ・・・いきなり来るか・・・ならばこちらも・・・王努桜輝招来!!」その呪文は・・風突備装備召喚のための呪文だった。
「・・え・・・・?」「装備を持っているのは自分だけかと思ったか?・・・甘いなッ!!」そこにいたのは、
蒼と白の鎧に身を包んだ戦狼だった。

戦狼は背につけた二本の刀を一気に引き抜き、構えた。
「悪いが、風突備装備は所持者が生きている限りその者に宿る・・・お前には死んでもらう・・」
刀を振りかざす戦狼、それを超轟禁で受ける白凰・・・「甘い!」片方の一刀が白凰の腹をかすめる、「うぐっ・・・!」そして白凰は弾き飛ばされた。
「フン・・・・つまらんな・・・だが、トドメだ!!武器を使いこなせていないお前などに俺を倒せるかあぁッ!!見せてやる!  ニ剣一刀!薙弥威刃!!ニテンイットウナギヤイバー)」そう叫ぶと、二本の刀が融合、そして薙刀に変化した。

「これが・・装備のホントの力・・・?」「うおおおりゃああっ!!」薙刀をまわし、突っ込んでくる戦狼!
とっさに超轟禁で防御する白凰。
戦狼の猛攻は続く・・・・ドガガガガッ!!回転する薙刀は超轟禁にガンガンとあたり、白凰を追い詰めていった。
「つまらんッ!!」しかし、白凰はやっと気づいた、戦いに勝つ方法を・・・

ダッ!白凰は林の樹と樹の間隔が狭いところに走って逃げた、「逃げるかぁ!!・・・・ム!?」
・・・そう!林の中では、リーチの長い薙刀は使えないのだ!「だあああああっ!!」下から、白凰が刀でたたき上げた、無論、超轟禁も伝説の武具、当然ながら、使用者には軽いが、その衝撃は重い!(お約束だネ!)
ただ、今まで持っていたままたたき上げたため、刃は当たらず、みねで吹っ飛ばしたのだった!「ぐあああああああぁぁ」さすがに、漫画のように星にはならなかったが、村の方まで吹っ飛び、そして・・・ドガシャアン!!・・・不吉な大きな音がした。
「とりあえず・・・撃・砕々・・・なのかなぁ・・・」

吹っ飛ばされた戦狼は案の定、弦奈の家に直撃し、またもやぶっ壊してしまった。

「イテテ・・・素質あり・・って奴か・・だからこそ生かしちゃ・・・」「誰ッ!!」様子を見に、美利がやってきた。

(ん・・・・お・・・・女だとぉぉぉ・・)そう戦狼が認識したと見えると、すぐさま彼の顔は真っ赤になり、
「んわあああぁっぁぁぁぁ!!!!」と、走って逃げ出してしまった。
「何よ失礼ね!!」
さて、その後、白凰は戻ってきたが、その日は、なぜかずっと、自分の家にて、何かごそごそやっていた・・・。

そして、夜が明けた「朝よー!!」と白凰の母がいつものように、布団をめくったが、そこに白凰の姿はなかった、あるのは一通の書置きのみである。
「なにコレ・・・?えっ・・あッあなた!!」その書置きの内容は、こうだった。


[僕の親友、紅牙を探しに旅に出ます]


そう、白凰は、紅牙を探すため、旅に出たのだった・・・・


第四話おわり

次回予告!
村を飛び出した白凰、しかし、どう行くのか道がわからない!
しかし、立ち寄った茶屋にて、同じ場所を目指す者がいた!!

次回:驚きの紅拳
おたのしみに!