驚天動地の大豪刀その2

隊員は慌てた様子で、一応部外者の白凰がいる事にきずかずしゃべった、きくと天鷹が言った
「よし!一番隊の出れる奴は全員出陣だ!それと・・・」「僕も行きます!」白凰が叫んだ。

「僕の村なんです!早くいかなきゃ!!」白凰は走り出したが天鷹が言った。
「駄目だ!一般の民を戦闘に参加させるわけには・・・・」
「いいだろう」それをさえぎったのは厳頭将の言葉だった。

そう聞くと白凰はすぐに飛び出し、村へと向かった。
さっきとおった道のりが、心なしか、ながく感じられる、今の白凰に昨日の出来事の入り込める余地はなく、わき目も振らず、村の門に走った。

驚異的な速さで村に駆け戻った白凰の目に飛び込んできたのは、無残にも破壊された村、そして時隠(ジオン)の国に住む、殺駆(ザク)一族に少し似た感じの、といっても瞳がにているくらいの謎の武者たちだった。

「まだ残っていたか!」そのうち一人が襲い掛かってきた ガキィンッ! とっさの事に白凰は何もできなかったが、白凰は傷ひとつ追わなかった。「白凰何をしている!早く逃げろ!」
白凰を守ったのは彼の父の刀だった、・・・彼の父も過去に戦で活躍した武者だったのだ、
そのころの話は、またの機会に・・・・・

「父さん!後ろ!」後ろから二人が突っ込んできたが、しかし、ある者の斬撃により、吹き飛ばされた。
「助太刀します!」
そこには天鷹たちがいたのだった、「戦闘開始だ!敵兵を一掃しろーーーーーッッッ!!!」天鷹の指示で剣刃隊の隊員たちがいっせいに戦闘を開始した。
白凰のいたところにも敵が大勢おしよせていた、「うおらァーーーー!!」
「うわっ!!」敵の斬撃をぎりぎりかわした白凰、しかし、すぐに第ニ撃が来ようとしていた、それもかわしたが、さすがに何度も何度も連続で斬りつけられ、白凰も苦戦していた、しかも、いろいろな意味でピンチである、あの、風突備装備の出し方を知らなかったのだった。

               「もう一度君の力を貸してよ・・・白刃の鎧!!」
                        ・・・・・・・・・・・
           ・・・オドロキショウライ・・・・それが我が力を導き出す呪文だ・・・ 
前に聞いた事のある声が聞こえてきた・・・「お・・・・おどろき・・・・」「今度ははずさん!」敵武者が刀を振りかざした、そのとき!!
                     「王努桜輝招来!!」
そう白凰が叫ぶと、白羽の鎧の角飾りについていた宝玉が現れ、彼の周りは光で包まれた。
そして、あのときの武者が出現したのだった、つまり白凰は鎧を装着した。
「どぉりゃあっ!」腰に挿した刀の片方を抜き、周りの敵を一気に斬り倒した白凰、しかし、大事な事を忘れていた、そう、人を、「斬ってしまった」のだ。

当然白凰は驚いたが、次の光景にさらに驚いた、なんと、
さっき斬った兵士が、煙とともに消えて、そこには樹の人形と、札だけが残ったのだ!
(・・・・人じゃない・・・式神・・・!?)そう悟った白凰は、一番敵の集まっている場所に向かったのだった。

そこは・・・・弦奈の家だった! 中では弦奈が逃げ回り、敵兵の一人が追いまわしていた。
 追っている武者は「あいつの・・・・紅牙頑駄無の鉄機心得をよこせ!」そう叫んでいた、
「こ・・・・・紅牙の鉄機心得・・・・!?」白凰は、そう聞き、家の戸口の人だかりを押し寄せて、弦奈のところへ突っ込もうとした!

 「このジジィ!!余計な手間をっ・・・」そう言って、弦奈に向かい、刀を抜いた!
 「あぶなぁぁいっ!!!!」白凰はとっさに手を伸ばした、しかし、その距離は開いている、もう届かない・・・・・
 (・・・・もうだめなのか?・・・・護りたい・・・・・護らなきゃ・・・・力を・・・・・僕に誰かを護れる力を・・・!)
 ・・・・その瞬間、白凰の伸ばした手に、光が宿り、刀のようなものを形作った、そして・・・・・
 ザシュウッ!白凰の周りの敵は一掃された・・そのとき現れた、「武器」で・・・
 「な・・・・・・なんだこりゃ!!?」白凰は驚いた、当然である、なにしろいきなり、武器が出てきて、
しかも、その武器が、どでかい包丁・・・もとい巨大な刀だったのだ、まるで斬馬刀である。

とにかく、白凰は、それを使って、あたりの敵を蹴散らした!
そして・・・「どおりゃああああっっっ!!!!くらええぇーーーッ!」
最後の一体、弦奈のすぐ近くの敵を頭上からたたき斬った。
ドゴアアアアアアアアアアアァン!!!「ヌグォオオオオオッ」敵は絶叫して、そして煙となった。
「はーっ・・・・はーっ・・・・・きゅう」どてん  白凰は、その場で、ぶっ倒れた、でかい刀で大暴れ、無理もない。

敵たちが逃げいていくなか、白凰を呼ぶ声が聞こえた、「おーい、白凰ー!無事かー!?・・って!しっかりしろ!」・・・・・・・

それから少したった、白凰は、我が家の布団の中で、目を覚ました、「おっ・・・・気づいたな」彼の父が言った、それから、「ふー・・・びっくりしたぜ、あれは風突尾装備じゃねぇか、しかも、チョウゴウキン、か・・・」
天鷹の声、彼も家にいた、今は鎧を着ていない。

「チョウゴウキン?」「超轟禁(チョーゴーキン)、でっかい刀の装備さ、しかし、それを持っていたなんてな・・・・」「ま、天鷹、今は休息が必要だ、そのくらいにしとこう。」
「それもそうですね・・では俺はこの辺で!」そう言って天鷹は帰っていった。

ところ変わって、ここは、どこかの暗い部屋、誰かの声が聞こえてくる。
「・・作戦は失敗しました・・しかし・・・・『奴』を動けぬようにする仕事こそ、必ず・・・」

今度はまた白凰の住む家である、
「さて・・・と、白凰、所で・・・あれ、見てみろ。」父が指差したものを見た白凰は仰天した、弦奈の家が
無残にも右半分が崩壊している、「あ、」・・・あれをやったのは、他ならぬ白凰だ、あのときのトドメで・・
「ど・・・・どうしよう。」「ま、疲れが取れたら直すのを手伝って来い。」「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」


第参話終わり

次回予告!
家を直さなきゃいけないのに、また敵の襲撃が!しかし、今度のねらいは、鉄器心得ではなかった・・・
今度こそ、剣刃隊に入るのか?それよりも家はいつ直すんだ!?
次回 第四話:仰天の青年剣士  お楽しみに!