さて。
いよいよシリンダータウンを後にし、冒険へと旅立ったトリンガー一行。
とりあえず向かったのは・・・大都市。『フルメタルポリス』。
巨大なビルが立ち並び、行きかう人やロボットで埋め尽くされた道。
そしてビルにとりつけられたこれまた巨大なスクリーン。
例えて言うならば東京の渋谷や原宿と言ったところか。
人波に圧倒されながら、トリンガーはスクリーンを眺めていた。
スクリーンでは、ステージ衣装を着たアイドルが歌っている。
「・・・どっかでみたな・・・こいつ。」
「そりゃそうでしょ。いまやトップアイドルだもん。よーこりんは。」
どこかで聞いたあだ名だ。だが触れないように。
知らない、という顔のトリンガーに仕方なく説明する。
「御莉夢陽狐(ごりむようこ)。
いわゆるアイドルよ。
・・・ガンドロイドも興味あるの? 」
「いや・・・
 どこかで見た気がしただけだ。・・・しかしスゲー名前だな。」
 

ふと、少し離れたところに人。
いや、人はたくさん居るが、異彩を放った人を見つける。
その時トリンガーは、小太りで眼鏡、ポロシャツにジーパン、そして
2次元キャラの描かれた紙袋を両手に持った青年に攻撃を受けていた。

 

Stage4:SentlalPark-挑戦者-

 

情報収集・・・目的を果たすためには無くてはならない行為だ・・・が。
実際のところやってみようにもうまくいかないものだ。インターネットで調べた方が早いかもしれない。

「あーもー全然手がかり無しじゃない!
 こんなことなら下調べするべきだったなぁ・・・」
公園のベンチに腰掛け、ユウナがため息をついた。

「おい。お前。」

すぐ近くにいた人物がトリンガーに話しかける。
マントにのようなもので顔を隠している。背はユウナくらい。
そしてその声は、大人というよりは子供。しかも中性的な声だった。

「ガンマオーを探してるガンマオー・・・
 お前で間違いないよな。」

「あん?
 なんだ?いきなり何の用だ?」

ガッ!

突然飛んできた蹴りに、とっさに身をかわす。

「何しやがる!」

「倒しすんだよ!・・・てめーを!」
そう言い放ちながらマントを投げつける。

マントを脱いだその人物は・・・褐色の肌の少年だった。
目の傷や銀髪など、目を引く点が多い。

そしてマントで隠れていた右腕は・・・銀色だった。
明らかに生身の腕ではない。大きな爪、銃器と思わしき部品、ラジエーター、シリンダー・・・

 

「くらえぇっ!」
少年が右腕の爪でトリンガーを襲う!
「くっ・・・!」顔にかかったマントをはがし、少年に投げ返す。

爪に当たったマントは一瞬にしてズタズタになる。
「なんだと!?」「スキだらけだぜ!」

近距離での爪の猛攻を、間一髪でかわし続けるトリンガー!
「じゃあコイツならどーだ!?」

少年が右掌を向けると、エネルギーがそこに集中する。

「スパークバーストォ!」
形成された光弾がトリンガーに向かって発射される!

「危ッ!・・・痛い目見せてやらぁ!クソガキィ!」

光弾を避けた勢いで後ろに跳ねる、と同時に少年の足元に向けてガトリングを撃つ!
・・・が、少年はあちこちを走り回り、逃げ回る。
「んだよ!SOADぶっ潰したってのはデマか!?」
トリンガーに叫ぶ。

「バーカ。俺が何狙ってんのかわかってねーな。」

「あ?」

そう言った瞬間だった。トリンガーの弾丸が近くの噴水にヒット!

 

バシャアアアアアアアアアアアアアアア!!!

 

「うおッ!?」
噴出した水の水圧で、前のめりに倒れる少年。
「しまっ・・・!」
そう思ったのもつかの間。目前にガトリングが突きつけられる。
「どうやら・・・」

「俺の勝ちみたいだな。」


「くそ・・・!俺は・・・!・・・・・・!」
「は?」

「畜生・・・!覚えてやがれ!
 次は必ず俺が・・・グレン様が勝つからなー!!」

ガバッ!と飛び起きると、少年・・・グレンは捨て台詞をはき、
どこかへ走り去ってしまった。

「・・・なんだったんだろ?あの子・・・」
「・・・さあな、今は迷惑なガキで良いんじゃないか?」
トリンガーは、さっきのグレンの呟きを気にかけていた。

(・・・アイツを・・・倒すため・・・とか言ってたな・・・)

 

 

 

 

 

街中でトリンガーたちが遭遇したのは、刺客に追われる桃色の女性ガンドロイド!
当然助けるトリンガーだが・・・

Stage5:Weapons Moll-桃色の戦姫!-