この作品の開始時、最大のテーマは「萌えへの皮肉」でした。

わかりやすくく言えば、悪い言い方ですが「お前らこういうのが好きなんだろ?」という
わざとらしい萌え、といえばいいでしょうか。

世の中にはびこる「とりあえず美少女出しとけ」という風潮や
女の子描いとけば人気が出る、というのが個人的にどうもひっかかるので
あえてその道を行ってやろう、というひねくれた意識です。

(昨今となっては、すでにそんな作品も数多く見られますけどね。)
あえて言ってしまえば、そういった流れに自分を慣らすための作品でもありました。
俗にいうエロゲ塗りを習得するために、美少女キャラを生み出してみた、とも言えます。


この作品が生まれるきっかけになったキャラクター、きつねさん。
彼女はもともと、キャラエディットができるとあるゲームで作ったキャラでした。

ある日夢の中で、彼女ともう一人、作った覚えのないキャラクターが出てくるゲームを見たのが
この企画をはじめるきっかけだったかと覚えています。

もちろんエディットしたキャラをそのまま使うわけにもいかないため、自分の絵に落とし込んだのが
今公開している姿のきつねさん・・・となります。

ちなみに夢の中に出てきたもう一人は、今はおいぬさまと呼んでいるあの子です。


自分としては萌え要素が強い作品になりそうだったので、かねてより必要としていた
「かいぞーき!!の世界とは別の世界のお話」として、他とは毛色の違う作品を作ろう、と思い
初期の『きつねのよめいり!』ではゲーム風の雰囲気を意識していました。
主人公の一人称視点で進むだとか、トップページだとか。
キャラクターの名前を変えられる、というのは最大のゲームっぽい要素でしょうか。
(現在は名前変更の要素はもろもろの事情により廃止しています。ぶっちゃけ仕かけがめんどくs・・・)

「ゲーム風の萌えへの皮肉を含んだ作品」というのが企画のスタート地点ですが
実際の作品は「ほのぼの日常コメディ」です。
群像劇ではなく、バトルが入るわけでもなく、アクションもなし。
必要以上のシリアスや鬱展開はなし、というのも目標です。

それから、大好きなゲームである「逆転裁判」ディレクターの巧舟さんへのリスペクトとして
霊力という言葉がまかり通るファンタジーの世界観ではあっても
安易に奇跡に頼らず、あくまで理屈に基づいたお話を書くことを目指しています。
霊力だから何でもあり、にはしないということですね。

そして、あえて無理やりつけるなら、作品のテーマは「名前」。
昨今騒がれるキラキラネーム問題など、「名前をつける」とはどういうことなのか、とかそんな感じのことを描けたらいいなと
思ってますが、たぶんできねーなこれは!



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